──あの、余談なんですけど、達郎さんってネットはよく使ってるんですか?
もちろん。通信はニフティサーブの頃からです。そもそも24、5歳のときにNECのマイコンキットがあって、それを通販で買って、ハンダ付けして。それで何ができるわけでもないんですけど。電卓とか、単純なゲームとかその程度でしたけどね。
──コンピュータミュージックについては?
シーケンサーよりコンピュータが先だったので。若いころからシンセは坂本(龍一)くんとかすぐれた先達がいて、そういう意味では恵まれてたというか。
──じゃあ今も情報収集はネットを使って?
いわゆるディスコグラフィとかミュージシャンのプロフィールとか、そういうデータベースはすごく活用してますね。番組で曲をかけるときのデータ収集もネットなしじゃできませんし。ただし、全てが真実とは限らないので、そのへんはきちっとチェックしないと。
──ネットの普及によって、リスナーの生の反応も自由に見られる状況だと思うんですが、そういうものは?
一切見ませんね。人間ってね、どんなに強靱な精神でも、結局1000の賛辞より1個の罵倒のほうが気になる動物なので。昔から評論とかほとんど読まないし、特に匿名的なものに影響されるのが大嫌いなので。でも、逆にあんまり野放図な賛辞っていうのも怖いですから、良いことも悪いこともともに聞かないようにしてますね。
──確かに達郎さんがネットの批評を見て一喜一憂してるっていうイメージはないですね。
しませんよそんなの(笑)。そういうのは若い頃に散々やりましたからね。もうそれこそシュガー・ベイブの頃から「歌さえなければ最高だ」とか書かれたり。
──あはは(笑)。
だから若い時分はこうやって取材受けてるときに評論家に蹴り入れたことありますし。バット持ってそいつんちにゲバルトかけに行こうとしたこともあるし。
──えっ?(笑)
若い頃は熱血派でしたからね。その時代にもう傷つくべきところは十分傷ついたんで、もう今さら傷つきようがないんです。僕はもうそういうのは抜け切っちゃってるから。あ、でも若い人はまだまだ悩んだほうがいいですよ。苦悩と蹉跌は人間を大きくしますからね(笑)。
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ナタリー - [Super Power Push] 山下達郎 (via clione
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「一切見ませんね。人間ってね、どんなに強靱な精神でも、結局1000の賛辞より1個の罵倒のほうが気になる動物」
(via bgnori)