“ブログの中で「あなたもこんな経験がありませんか」と自らの経験を思いださせるような呼びかけや、「**だと思いませんか」と読み手の意見形成を促すような呼びかけがある場合と、呼びかけがない場合を比較したところ、ブログ内に読み手への呼びかけがある場合とブログの物語性にプラスの相関関係があることがわかった。つまり、ブログ記事に読み手への呼びかけがある場合にブログの物語性が高まり、そのブログに対する評価が高いという傾向があることがわかった。さらに、元々関心がある対象やテーマにおいて、記事内に呼びかけがあると、より一層ブログの物語性が高まることが明らかになった。”
- ブログの影響力に関する調査 : gooリサーチ
- ブログの影響力に関する調査 : gooリサーチ
この結果って実に示唆的だな。
調査方法なのだけど、まず「物語性」が以下のように定義されてる。
文章において、出来事の時間的経緯がわかりやすく、因果関係が整理されており、起承転結が明確に描かれ、筆者の考えや気持ちが文面から十分に理解できる、読み手が自分のことのように理解し共感できるといった、ストーリー性やエピソード性が高いものほど物語性が高い
これを元に、算出根拠となるアンケート項目として以下が用意された。
- 筆者が到達した結論に至るプロセスが十分に理解できた
- 筆者の考えや気持ちを十分に理解することができた
- 出来事の因果関係について、十分に理解できた
- 一般論・抽象論ではなく、特定のできごとにはっきりと焦点があてられていた
- 心地よさがイメージできた
- 出来事の起承転結が明確にわかるように記されていた
- 温泉を使用するシーンが容易に頭に浮かんだ
- 自分自身を投影させながら情報を読んだ
- この情報は自分に関係あるものだと感じられた
そして結果を因子分析したところ、9項目は1因子にまとまった。つまり、「読み手への呼びかけ」さえ文章にあれば、プロセスや因果関係についての記述に差が無くても、「結論へ至るプロセスや因果関係が十分に理解できた」という回答も増えた、わけだ。
プロセスや因果関係への理解が本当に増しているとは考えがたい。しかし「理解できた」という印象には差が出る。個人的には「それってどうなの?」と思うのだけど、でも人間の認識とは現実にはそういうものなのだよなあ。
(via raurublock)