
ECD | 2月21日~3月5日 | 「ECDの休日」Vol.3 | PUBLIC-IMAGE.ORG
夜、iTunesの聞かなくなったファイルをゴミ箱に入れる作業をしながら考えた。ゴミ箱を共用することはできないのだろうか? レコードなら聴かなくなれば売ることができる。そして誰かの手に渡る。そうやって人から人へと渡り歩くことで、レコードはこの世から完全に消えてなくなってしまうことからまぬがれている。しかし、データファイルは簡単に消えてなくなる。レコ屋で中古盤を探すように誰かが聴かなくなった音楽ファイルを共用のゴミ箱で探し、欲しいものがあれば無料でDLできる。そんなシステムは実現できないのだろうか。
現実の世界では、聞かなくなった本、着なくなった服、読まなくなった本をリサイクルする。最近ではエネルギーのリサイクルまで語られるようになった。昔からある有限な資産を有益に回すアイデアです。そんなエコシステムをPCのゴミ箱にあるデータファイルに当てはめるとどうなるのか?
実際にゴミ袋の中は、捨てる人の私生活が垣間見れる。探偵もののドラマでは、お決まりの操作方法だ。個人情報が漏れるため、シュレッダーにかけたり破いたりして捨てている。PCのようなパーソナルな世界では、ウィルスにかかったり、利用するサービスのセキュリティー設定が「公開」になっていないと、公にはならない。このパーソナルな世界が成り立っているバーチャルな環境のゴミ箱の中身は、非常に危ういものが多いが、非常に魅力的なデータが埋もれているに違いない。
とはいえ、コピーが簡単にできる世界では、非常に怖いアイデアだ。でも、iTunesなどプラットフォームを限定して、聴かなくなった音楽や見なくなった映画を右クリックで、「リサイクルマーケット」へサブミットする。それを中古価格で購入し、収益はコンテンツオーナへ。考慮するべきことは山積だろうけど、ぜひ大手プラットフォームは一考してほしいアイデアには間違いない。
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